横浜・みなとみらいでワーケーションとは!? ~女子大生記者のWeWork利用体験記~

ワーケーション」というと、普通はこちらの定義から感じるような「敷居が高いイメージ」があるかと思います。

英語のWork(仕事)とVacation(休暇)の合成語。リゾート地や地方部など、普段の職場とは異なる場所で働きながら休暇取得を行うこと。

JTB総合研究所 観光用語集

私たち「神奈川ワーケーションNavi編集部」が活動している横浜は、観光地やビジネス街ではあるものの「リゾート地や地方部」ではないため、ワーケーション場所の選択肢から除外されてしまうと思います。しかしその横浜でも、場所さえ選べば「普段の職場とは異なる場所で働きながら休暇取得を行う」ことはできそうです。

そこで今回、インターン記者のサイトウが「WeWorkオーシャンゲートみなとみらい」を編集長と共にゲスト利用した様子を、大学生目線でレポートします!

「WeWorkオーシャンゲートみなとみらい」の概要

今回、体験利用させて頂いたのは、みなとみらい駅から徒歩2分のアクセス抜群のビルにある「WeWorkオーシャンゲートみなとみらい」(以下、WeWork)で、ビルの7階から10階部分にある大型のコミュニティ型ワークスペースです。

「オーシャンゲートみなとみらい」ビルの外観

通常は、契約しているメンバさんのみが利用できるシェアオフィスですが、今回は入居者の方にゲストとしてご招待して頂き、5時間ほど滞在してお仕事して来ました。

受付エントランスで待ち合わせ

いよいよ体験利用に向けて、まずはWeWorkの8階エントランスで受付手続きです。
ゲスト招待用のQRコードを専用のタブレットにかざすと、招待主に通知が行く仕組みになっているので、合流するまでオープンスペースというゲストや利用者の共有ラウンジの様な場所で待機します。
(WeWork内は利用者の写真撮影が禁止なので、今回はWeWorkの公式サイトから転載、または他のインターネット上に公開されている写真を引用元へのリンク付きでご紹介させて頂きます)

実際はアクリル板などの感染対策が実施済み(JUST FIT OFFICEより転載)

一歩足を踏み入れた時点で「非日常」が溢れる空気感を感じ、異国のリゾート地にいるかのような錯覚を覚えました。広々とした空間に、人が散在しており各々のタスクを真剣にこなしている様子が伺えます。

WeWorkのオープンスペース(株式会社スマレジHPより転載)

この時、私は本を持参していたので、読書をしながら編集長を待っていたのですが、この時点で既に自分の集中力が研ぎ澄まされているのを感じました。
趣味の読書をしている時点でOFFモードではあるのですが、このあと仕事があるということで潜在意識ではONモードでもあり、両者の絶妙なバランスの中で普段以上の集中力を発揮していました。仕事のために来ているけれども、リゾート地でVacationしている様な矛盾した感覚が私のリラックスモードを刺激したのだと思います。

専用の階段を昇って10階へ

その後、無事に編集長と合流し、招待主の案内で受付のある8階から10階まで赤い階段を昇り移動します。
この階段、「人とのコミュニケーションが生まれる場所を創る」という粋な計らいがある様です。高度なテクノロジー化が進む中で少しアナログな感じもして、設計に「温かみ」を感じます。

天井と床を貫通する階段は工事にお金がかかっていそう(WeWorkサイトより転載)

10階で向かった先は、セキュリティカードがないと入ることができない専用オフィスエリアで、入居者用のカードをかざすと、ドアが開く仕組みになっています。

ガラス張りの専用オフィスエリア(JUST FIT OFFICEより転載)

いくつものスペースに区切られた専用オフィスですが、開放感溢れるガラス張りになっているのも、家にいる時にはない「非日常」を感じさせてくれました。透明であるとは言え、ガラスのドアの先で仕事をする方々の様子は真剣そのもので、「見られているから集中力が削がれる」ということはなさそうです。

専用オフィスでワーク!

目指した先は、神奈川県がベンチャー企業の成長をサポートする施設「SHINみなとみらいで、今回の招待主の他にも、様々な熱い想いをお持ちの起業家の方や神奈川県職員の方もいらっしゃいました。

ワーケーション関連でする会話や、他愛もない雑談等、話題のリーチもとても広く、ONとOFF、日常と非日常が入り混じった不思議な空間でした。しかも会話の中で、自分にとっての新たな発見がどこにあるのか分からないので、楽しみながらも集中力はマックスの一種の覚醒状態でした。

もちろん、ずっと会話しているわけではないので、きちんとデスクワークも行います。最初は中央デスクで編集長と横並びで作業し、その後、窓際のオーシャンビューの席に移動したのですが、目一杯に広がるみなとみらいの港の景色は、より一層私の集中力を研ぎ澄まし、なおかつ心穏やかな気持ちにさせてくれました。

窓に広がる横浜のオーシャンビュー(SHINみなとみらい入居者様より頂きました)

中央デスクにせよ、窓際の席にせよ、周囲の方が仕事をする姿に自然と触発され、「良い仕事をしたい」という気合いが入り、心地よい緊張感の中で作業することができました。
しかし、仕事自体のやる気は出る一方、気合いが入りすぎて思考が硬直的になりつつあるのも感じました。そのため専用オフィス内は、創造性を要する仕事には少し向かないかもしれませんが、決められたタスクを集中して行うにはとても良い環境と言えるのではないでしょうか。

オープンスペースでワーク!

WeWorkの良いところは仕事場が一箇所に限定されないところです。基本的には専用オフィスを使用することが想定されているものの、行き詰まった時など自由にオープンスペースでも作業できます。

各階に設置されているパントリースペース(WeWorkサイトより転載)

そして何よりの魅力は、コーヒー、紅茶、お茶、そして豆乳など豊富なラインナップのフリードリンクの提供夕方からは生ビールの提供もがあるところです。専用オフィスに持っていくのも自由です。
ストレスを溜めずに仕事を行うには、「一息つく」行為は非常に大切ですが、ドリンクの提供はその意味でとても嬉しいものですね。「非日常」的な環境の中でいつもと変わらない「日常」を感じ、またONになりっぱなしのモードをOFFに切り替える、そんな無理のないワークスタイルを可能にしてくれる施設の思いやりを感じます。

オープンスペースには様々な種類のデスクスペースが(WeWorkサイトより転載)

まず10階のオープンスペースでは、周囲に人がいない環境で一人でデスクワークを行なっていたのですが、専用オフィスの時とはまた違った感覚を覚えました。専用オフィスの中では、編集長も近くにいて「共同で働いている」という意識が強かったのに対し、オープンスペースで作業している間は、より「独立した個人」であるという意識が強くなりました。そのため、常に周囲の人を意識していた専用オフィスの時とは違い、良い具合に肩の力も抜け、自分自身の仕事を俯瞰して考え直すことができました。

8階の広いホットデスクエリア(WeWorkサイトより転載)

10階だけではなく、より多くの人が集まる8階で近くに人がいる環境にも身を置いてみたのですが、これは普段カフェで作業をしている時と似た様な感覚でした。10階は「非日常」性が強かったのに対し、8階ではより「日常」のペースで仕事を行うことができました。

テレフォンブースでワーク!!!

専用オフィスとオープンスペースのみでも既に充実しすぎな気もしますが、専用オフィスエリアの中にあるテレフォンブースという小さな個室を使えば、少し雑然とした場から離れて一人きりの空間を堪能することも可能です。
座席の大きさは、飛行機のビジネスクラスのシートくらいで、一人で入るには十分なゆとりがあります。主にプライバシーが必要な場合やオンライン会議のために使われる部屋ですが、今回は使用感を体感するために個人ワークを15分ほど中で行ってみました。

個室で区切られたテレホンブース(WeWorkサイトより転載)

部屋の照明は薄暗く、気を抜くと寝てしまいそうですが、そのためにも利用時間の目安は30分以内となっています。とても個人的な空間ですが、私はむしろ誰からも介入されないからこそ他人と話したくなる気持ちが沸沸と湧いてきました。
WeWorkの社会的かつパブリックな場で疲れた際には、この様な無音の自分だけの世界に浸り、精神統一することもできます。ONとOFFをうまく両立させるためにもこの様な空間は非常に大切ですね。

海辺の公園でランチバケーション!!!!

仕事がひと段落し、専用オフィスから窓の外の景色を見下ろすと、港の近くに緑のエリアが確認できます。「あそこでピクニックをしたら気持ちが良いだろうな」と思い、昼食はその緑のエリア、臨港パークで取ることにしました。

専用オフィスの窓から見える港の景色

コンビニでサンドイッチを購入し、港の近くの草原に腰を下ろします。ワークで疲れた頭をリセットし、お腹を満たすためにサンドイッチを口に含もうとマスクを外した瞬間、シロツメクサの新緑の香りが私の幼少期の記憶を想起させ不思議と懐かしい気持ちになりました。

四方八方どこを見ても緑、緑、緑!!!

緑のカーペットの上でみなとみらいの港を間近にそよ風に触れ、香りというスパイスをまとったサンドイッチを食べる、まさに至福の時間です。煮つまった思考が整理され、全てがつながっていく感覚を覚えました。ワーケーションの醍醐味でもある「五感の刺激」そしてそれからくるインスピレーションを存分に味わいたいのであれば、一度で良いから訪れてみることをお勧めします。

WeWorkでドロップイン利用が可能に!

これまでドロップイン利用ができなかったWeWorkですが、新たに5/27から「JR東日本」が運営する「STATION WORK」の会員さんを対象に、全国33箇所のWeWorkが利用できるサービスが開始されることから、ワーケーション利用の可能性がグンとアップしました!

全国のWeWorkが利用可能に!

ドロップイン利用できるのは「平日9時~18時」で、利用料金はこの通り、通常のコワーキングスペースと比べて、少しお高めの料金設定となっています。(2021年5月時点)

WeWorkドロップイン利用の詳細

横浜「WeWorkオーシャンゲートみなとみらい」の施設レビュー

コミュニティ型ワークスペース「WeWorkオーシャンゲートみなとみらい」の施設レビューは以下の通りです。

横浜「WeWorkオーシャンゲートみなとみらい」のレビュー
立地条件・アクセス
 (5)
デスク・チェア環境
 (5)
WiFi/ネット環境
 (5)
設備充実度
 (5)
コストパフォーマンス
 (3)
バケーション的な魅力
 (4)
総合評価
 (4.5)

最寄りのみなとみらい駅のほか、JRの桜木町駅からも徒歩圏の立地でアクセスは満点です。
デスクとチェアは、全世界共通のWeWork専用仕様で、WiFi環境やセキュリティも完璧。
フリードリンクや空調、スタッフの方々の対応も素晴らしいですが、前記のStationWork会員さんのドロップイン利用を想定して、比較的高いという点でコスパは星3つ。
バケーション感もやや少ないため、総合評価は「4.5点」となりました。

みなとみらいワーケーションで体験した「場所」よりも重要なこと

もしあなたの中で「ワーケーション」という働き方に対して「敷居が高いイメージ」があるとしたら、それはきっと行き先としてリゾート地や温泉地など、長い移動を伴う場所でなければ良いワーケーションはできないという固定概念があるからなのかも知れません。

しかし私は、ワーケーションを行う場所がリゾート地である必要はなく、その場所が自分の中のどの様な一面を引き出してくれるか、つまり自分の内面の変化こそが大切であると思います。なぜかというと、私にとってワーケーションとは「自らの内面を最適な均衡で整えてくれる体験」であるからです。そしてそれは「日常と非日常の対立の中で、自分の仕事モード(ON)とリラックスモード(OFF)とがバランス良く両立される至高の体験」であることを、今回の体験を通じて学びました。

私にとって、WeWorkみなとみらいの利用がワーケーションたり得たのも、上記の要件を満たしていたからです。
もしあなたが、日々の仕事を充実させたいとお考えでしたら、ぜひご自身の心の声に耳を傾け、自分の身近な場所にとっておきのワーケーション環境を見つけてみてはいかがでしょうか?